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ADMRコラム115 自分に向いている仕事は簡単には分からない

 本人曰く「知らない人と話すのが得意ではない」にもかかわらず、営業職で入社してくる人がいる。筆者も経験している。会社は面接試験でどこを見ていたのかと言いたくなることもあったが、「御社の将来性に魅力を感じた」「社風が自分に合っていると思った」など無難な受け答えをしていれば、人手不足もあり合格してしまうのかもしれない。


 では、そういう人たちが職場で活躍できないかというと、そうでもないから面白い。お客様と打ち解けるのが苦手ということは、逆に馴染んでくると良好な関係を保てるという可能性もある。お得意様を逃がさずにこつこつ増やしていくことは得意ということになる。


 口数は少ないが、トップセールスになった人もたくさん知っている。ある人は整備士から異動になって「自分にできるのか」と思ったそうだ。しかし技術的なアドバイスなど「できる範囲でこつこつやってきた」ところ、少しずつ実績が伸びたという。今でも自身は営業が向いているとは思っていないが、お客様から信頼されて結果につながるところは面白いと感じている。


 逆に、営業で入社した後、メカニックの仕事に興味をもちサービス部門に異動させてもらい、整備士資格を取って働いている人もいる。「自分は、人よりもクルマに向き合う仕事の方が向いていると考えた」からだそうだ。


 進学や仕事で、周囲の勧めで何となく決めてしまう。自分のやりたいことが見つからない。さらに言えば、自分に向いていると思った仕事でも、実際にやってみると想像と大きく違っていた。そんな経験をしている人は少なくないと思う。


 そもそも自身の適性や向いている仕事がそんなに簡単に分かるのか。最初は興味がわかなくても、続けているうちに楽しくなる。向いていないと思っていたが、やってみたら奥が深くて前向きに取り組めるようになった。そうして仕事を続けている人はたくさんいる。


 そのためには、ある程度の努力と経験が必要だ。つまり自分に適性があるかどうか見極める期間が必要ということだ。それすらしないで”次”を考えても同じことの繰り返しになる可能性がある。本人も周囲・会社も、そこを理解して仕事を進めていかないと、どちらにとってももったいない結果になってしまうのではないだろうか。


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