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ADMRコラム113 「忙しい」は免罪符ではない

 お客様の要望に迅速に対応することはビジネスの鉄則であり、多くの人がそう考えているだろう。余裕がある時は接客も説明も丁寧にできるが、問題は忙しいときだ。「忙しいから仕方がない」と考えるのか「忙しいからこそやるべきことがある」と前向きにとらえるか、それによってお客様の評価は大きく変わってくるはずだ。


 先日、数年ぶりにスポーツジム通いを再開しようと考え、かつて通っていたところに申し込みに行った。予約はしていなかったが、プランの説明など少し聞きたいことがあるだけだから短時間で済むと考えていた。ところが受付で「ただいま立て込んでいて」と、話を聞こうともしない。設備の見学や詳しい説明は要らないと言っても、予約してから来てほしいと迷惑そうに答えるだけだった。


 その時、受付にはスタッフが3人いた。1人は予約客の案内を始めたが、手の空いていそうな人が目の前に2人もいて対応できないのはどういうことなのか。私の対応をしても受付に1人残ることはできる。時間がかかりそうなら、改めて予約を求めればいい。実際に忙しいのかもしれないが、不愉快な気持ちは残った。「短い時間ならお話を聞きます」と、なぜ言えないのか。


 少し前の携帯ショップでは全く逆の対応をしてくれた。スマホを購入して1週間後、いくつか分からないことが出てきた。たまたま近くに行く用事があったので寄ってみることにした。受付で「予約してから来店をお願いします」と言われたものの、手の空いているスタッフを手配して対応してくれた。


 あまり行く機会がなく、携帯ショップは予約するのが当り前ということを知らなかった。スタッフが忙しいからそういうシステムになったのだろうし、それを理由に私の申し出を断ることはできたはずだ。そこで「何とかしよう」と対応してくれたことで、好感度は間違いなく上がった。その後にCS調査がメールで送られてきたが、すべて最高点をつけた。


 自分だけでなくお店のスタッフ全員が、忙しい状況が続くと「お客様は待たせてもやむを得ない」となりがちだ。社内でそれが容認されているかは別にして、そこにお客様の気持ちを推察する余地はないのだろうか。忙しいときにやりくりして対応すれば、かなりの確率でお客様は評価してくれる。「しばらく予約も難しいです」と言うのではなく、いつならば予約可能なのか提案する。それすらできないのは「忙しい」と言えば、すべて許されると思っているのか。少なくともお客様はそこをシビアに見ていることを忘れてはならない。


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