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ADMRコラム116 “お得意様”の本当の人数

レコーディングダイエットというダイエット方法が一時、流行したことがある。体重や食べ物、カロリーなどを小まめに記録していくというもので、運動をするとか食事制限とか負荷のかかることはメニューにはない。体重をベースに日々の食生活の”現状”を直視すれば、自ずと自制的な生活になりダイエットにつながるという至ってシンプルな考え方だ。


 人は都合の悪いことを避けがちだ。課題であることは認識していても正面から向き合わない。「現実」を知ってしまうと、それを解決するために忍耐や努力が必要になるが、その大変さが分かっているから「見なかったこと」にしてやり過ごす。問題を先送りしているだけなのだが、一種の防御本能のようなものだろうか。そうやって穏やかな日常を保とうとする。ダイエットならば個人の問題で片づけられるが、会社の課題になると、そうも言っていられない。管理顧客に対する考え方など、その典型と言えそうだ。自動車販売店や整備工場は、取引実績のあるお客様がたくさんおり、過去にさかのぼるほど、その数は増えていく。


 膨大なお客様のデータは、会社の財産でありビジネスの基盤であることは間違いない。ただ、その”精度”が低ければ来店や点検の案内を含め提案・営業活動の効率が下がる。限られた戦力でお客様をグリップしていくには、実際には連絡も取れないようなお客様をリストから外し”お得意様”に絞ってコンタクトしていく方が効率的なはずだ。


 ある整備工場では、過去の顧客リストが5,000人近くあった。DMや電話連絡など、そのすべてを対象にしていたが、効果がないお客様も多いことは分かっていた。そこで定期的に取引のあるお得意様だけをリストアップしたところ1,500人ほどに絞られ、そこに集中して提案活動を行うことにした。「お客様を切り捨てるようで不安はあった」と言うが、お得意様に限定したことで案内の回数はもちろん、DMにしても自筆のコメントを入れるなど質を上げるこができた。結果として「収益は伸びた」そうだ。


 取引データの中から本当に大切にしたい管理顧客、お得意様はどれくらいいるのか。その”線引き”をどうするかは会社の判断次第だろうが、少なくとも実際にお得意様がどれくらいいるのか「現状把握」することで、見えてくる課題もあるはずだ。お得意様は本当のところ何人いるか、あいまいにしないで一度、精査してみる価値はあるのではないか。


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