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ADMRコラム97 30代は難しい年ごろ?
人生の岐路というのは、誰しもあるはずだ。進学、就職、結婚、転職など、後で振り返ると「あの時、別の選択をしていたらどうなっただろう」と思う機会が、年齢を重ねるごとに増えていく。中でも30代は迷うことが多い年代と言えるのではないか。例えば、結婚して家族が増える、マイホームを購入する、といった大きなライフイベントが次から次へとやってくる時期で、いやでも将来のことを考えざるを得ない。
仕事はといえば、「若手」から「中堅」に移行し、自信と責任が増してくる。業務の流れを把握するのはもちろん、時には後輩への指導も行えるようになった。経験を積んで上司の気持ちも少しは理解できるようになり、部署内では重要な戦力になっている人が多い。もちろん将来の幹部候補にリストアップされている人もいる。
まさに働き盛りである。仕事もプライベートも充実している。だからこそ、迷いがないかというと微妙なところだろう。最大の理由は「転職しやすい」環境にあるということだ。現在の30代は、リーマンショックなどの影響もあり新卒時に企業が採用を絞った。そのうえ少子化でもともと絶対数が少なく、即戦力となる人材は限られる。このため30代が極端に少ない人員構成というところも多く、社会人として経験を積んですぐに活躍できそうな人はのどから手が出るほど欲しいところだ。転職市場では、ある程度のキャリアのある30代ならば引手あまたといったところだろう。
今の会社に大きな不満はない。ただ、管理職への昇進が現実的な年代になり、同期、同世代の中で会社が自分をどう評価しているか、気にならないと言えば噓になる。待遇も悪いわけではないが、転職すれば一時的にせよ年収のアップは期待できる。慣れた環境で力を発揮する方が苦労は少ないかもしれない。しかし、新たな環境でチャレンジしたい気持ちがないわけではない。
会社は若手社員の採用に熱心だ。人手不足への恐怖感もあり、初任給を大幅に引き上げるなど、あの手この手で人材を確保しようとしている。会社にとっては不可欠なことだと理解しているものの、自分たちの世代は「頑張っているわりには評価や待遇で恵まれてない」という気持ちがどこかにあるのではないか。
思春期は子供と大人の間(はざま)で揺れ動くから、些細なことでも反抗したくなったりする。30代の社員も若手から中堅社員になっていく中で、現状と将来を真剣に考えるようになる。その先にどう決断するかは人それぞれだが、思春期と同じように「難しい年ごろ」であることは間違いない。
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