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ADMRコラム80 部下を信用すべきか?あえて疑うべきか?
上司「あのお客様、良い感触だったようだけど、その後どうなった?」
部下「何度か接触しているのですが、なかなか決めてくれません」
上司「アタックリスト、今月中に総当たりすることになっているけど進捗は?」
部下「8割ほどコンタクト取りましたが、感触が良いのは2、3件です」
自動車販売の現場では、よくある会話だろう。そこで部下の報告をどう判断するか―。納得してそのまま受け入れる上司は営業の経験がないか、管理職には向かない素直すぎる性格なのではないだろうか。一方、報告を常に疑い、細かいところまで行動をチェックしてぎりぎりまで追い込むタイプもいるが、これはこれで部署のムードが暗くなる。「自分たちは信用されないのか」と部下に敬遠され士気に影響することもある。
外回りの仕事をしていたときの筆者は、四六時中、仕事のことを考え熱心に働いていたわけではなくサボるときもあった。ただ、1カ月間のトータルで見れば一定の成果を出せるように業務量のバランスをとっていた。上司に細かい報告はしないが、心配されない程度に仕事はしていたといったところで、同じような営業スタイルの人は多いのではないか。
だから自分が営業部門の管理職になったときは、あまり細かいことは言わないでおこうと考えていた。営業の仕事は初めてだったが、外回りの現場経験があり、うるさく言わない方が部下も動きやすいと判断した。
ところが成績は低空飛行のまま。目標数値を大きく上回っているのはごく一部で、経験豊富なスタッフの多くがわずかながら予算ショートの状態となった。さらに計画の半分程度しかできない部下も何人かいる。
そこで営業の管理職の経験が長い兄に相談したら「そんな時は予告なしで同行すればいい」と言われた。一緒に行けば、部下が顧客とどのくらい接触して関係をつくれているかがわかる。兄は「何度か行っていていますが、なかなか契約が取れません」と報告していたのに、ほとんど初対面のような会話をしていた部下もいたと笑っていた。
筆者も、行動予定表を見て「明日の〇〇社、一緒に行くから現地で待ち合わせしよう」と伝えると、しどろもどろの答えが返ってきたケースがあった。その時はあまり責めなかったが、こうしたことを何度か繰り返していると部署内に緊張感が出てきて、少しずつ成績が上向いてきた。
細かく行動チェックするような上司は嫌われるが、かといって”野放し”では、ベテランであっても手を抜くことが増える。自分もそうだった。上司としては部下を全面的に信用はしていないとはいえ、同じ部署にいるのだから最低限の信頼関係は必要だろう。部下が委縮せず、適度な緊張感をもって動くことができる。そんな雰囲気かできれば実績は自ずとついていてくるはずだ。
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