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ADMRコラム51 人口減のなかで大切にすべきこと

 先日、2024年の出生数は70万人を下回ったというニュースが出た。日本が少子高齢社会と言われて久しいが、いよいよもって人口減の時代である。単純に考えて国内需要も減少していく。いわゆる生産年齢(15~65歳)人口の割合も1995年をピークに減り続け6割を切っているから深刻である。


 そうなると自動車販売業も他人ごとではない。主なユーザーとなる生産年齢人口は減り続けている。またデータでみると、1990年を境に新車販売台数も減り続けている。5年後には新車販売が400万台を割り、10年後にはピーク時の半分まで減るという予測もある。このままでは国内向けに行われてきた商売が成り立ちにくくなる。

 自動車整備業はどうだろう。すでに整備士不足が叫ばれてきたが、若者の人口が減り続けていくと採用もままならないだろう。一方で、自動車保有台数は横ばいなので、整備のニーズはかなりある。整備士がいないのに、整備をしてほしい人は多くいる。自動車整備工場によっては、販売とは異なる意味で大変な時代になっていくだろう。


 その中でも工夫をしているところはある。いくつか紹介したい。

 はじめに一人ひとりの人間を大切にしている会社である。お客様の立場にたって、必要な整備の案内を出したり、ときには乗り換えを提案していったりすることで、安定した収益を得ている。一方でそれは従業員にも向けられる。離職を防止し、いきいきと働けるように、社員とのコミュニケーションを大切にしながら人材育成をしている、社長の話をきくこともあった。

 仕事の内容も本当に無駄がないか、観察することを忘れてはならない。危機の時代だからこそ、事業をみつめ直し、ときには必要ないことを切り捨てる判断すべきなのかもしれない。


 次に自動車を使った地方活性化の例である。人口減では、公共交通機関のニーズは低下する。しかしゼロではない。安易になくしてしまうと交通難民が生まれる。そこで地域によってはAIで乗り合いタクシーを呼び出したり、荷物を運ぶ車に同乗させてもらったりできるサービスが始まっている。

 

 確かに危機はある。しかし実際のところ日本の人口減は仕方がない。女性の社会進出、晩婚化、様々な結婚の形、結婚以外の選択肢は多い中で、急激に改善するはずがない。だからこそ、一人ひとりを大切にするべきではないか。お客様、従業員、そして自分と、よりよい環境で働いているか、生活できているかを見つめ直すのはどうだろう。


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