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ADMRコラム㊺ 時間が「つくれる人、つくれない人」
本当は時間と手間をかけた方がいいのに、その余裕がない。仕事をしていると目先の業務をこなすことに追われ「やりたくてもできない」というケースは少なくない。以前ならば自分が少し無理をすれば何とかなったものも、働き方改革でそれもままならない。
新入社員の悩みや苦手なことをじっくり聞いて適切なアドバイスをしたいが、その時間をなかなか確保できなくて悩んでいるという販売店の店長の話はよく聞く。サービスの現場では、人の命を預かっており、自分の作業が万全だったか不安になることがあるというメカニックもいる。じっくり確認したいが、他にやるべき作業が後につかえているから現実的には難しい。
それでも、朝礼では新入社員の顔色や発言を注意深く観察し、先輩や上司との会話、お客さまとの電話のやりとりや接客などについて、自分の仕事に追われながらも気配り、目配りして的確なアドパイスを送ることを心掛けている店長もいる。OJTや個別面談の機会が確保しにくいからこそ「日ごろ、いかにアンテナを張れるかが勝負」と考える。
経験、知識、技術のどれをとっても十分なベテラン整備士は、「お客さまから預かったクルマに乗ればわかることが多い」という。整備前に乗って異音がしないか、運転感覚に違和感がないか、わずかな時間でも”試乗”すれば不具合を発見しやすい。さらに整備後も乗ってみると、自分の仕事がしっかりできたか確認できるそうだ。そのベテラン整備士は工場の経営者でもあり、当然、効率も考える。それでも「ひと手間かけてクルマに乗って確認することが、整備品質の向上につながる」と判断している。整備以外の業務を外注やほかのスタッフにできるだけ任せることで時間を確保している。
どんな人でも働ける時間に大きな差はない。時間はある意味、平等なものだ。人手不足の中で自動車販売や整備の現場では日々の業務をこなすだけで精一杯という人かがたくさんいるのも、実際に時間の確保が難しいのだろう。ただ、「時間がない」と自分に弁解していたら何も改善できないのも事実だ。固定概念を捨て去り、工夫すれば時間はつくり出せる―それを実行できた人だけが大きな成果を得られることになるのは間違いない。
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※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYouTubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。
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