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ADMRコラム㊹ ハラスメントは「無視する人と許容する人」から生まれる 

 メジャーリーグには、大差がついて終盤に入った際に盗塁をしないという暗黙のルールがある。1ゲーム11点先取の卓球では、10対0のスコアになると、リードしている方がわざとミスしてでも相手に1点を与えるという不文律のようなものがある。どちらもルールブックなどには載っていない。明文化されていないが、マナーや常識としてプレーヤーや関係者には広く認知されている。  とはいえマナーや暗黙のルールには明確な”境目”がない。メジャーリーグの盗塁も6回以降で6、7点差と言われているようだが、条件が細かく決まっているわけではない。卓球の場合は「勝負が決まっている状態でわざとミスまでして1点を相手にあげる必要があるのか」という意見もあるそうだ。    「常識的に守るべき決まり」は、それを破って周囲のひんしゅくを買うことはあっても厳しく処分されることはまれで、多くの人は周囲に迷惑をかけることを避けるために一線を越えないようにしている。とはいえ個々人の考え方やモラルによって差が出るのは避けられないのも事実だ。  大半の企業が「やってはいけないこと」と規定し研修も行っているのにセクハラやパワハラなどのハラスメントを根絶できないのも、判断が難しく人によって受け止め方が大きく異なることが理由の一つだろう。”被害者”がハラスメントととらえたかどうかが重要な基準となっており「Aさんには言われてもハラスメントとは思わないが、Bさんから言われたら嫌だ」というケースはしばしば見られる。    “加害者”が「そんなつもりはなかった」と弁明をするのも、Aさんのことを想定しているからだ。ルールとして明文化しにくく、違反の判定が難しいとなると悪い意味で”拡大解釈”する人が出てくる。一昔ほど前なら問題にならなかったことも少なくない。「法律違反のように明確にアウトでなければ自分には関係ない。若いころはそんなことは当たり前のようにあった」と自分勝手な判断をする人も出てくる。  さらに、周囲がそれを許容してしまうことが本人を助長させ、結果的に問題を大きくする要因になることもある。仕事で成果をあげていると「本人も頑張っているのだから」「騒ぎを大きくして本人が居づらくなっても困る」と考える幹部もいる。それが最終的に会社にとって大きな痛手となるかもしれないのに、目先の成果を維持することを優先しがちだ。    あいまいな基準だから判断を先送りしてもいいということはない。対応を間違えれば最終的に会社が社員の信頼を失いかねず、社員の定着率や業績にも影響する。暗黙のルール、罰則がない規則だからこそ全員が守るのは容易ではない。だからこそ守れるよう努力を惜しんではならない。   ☆ADMR主宰セミナー「自動車販売3.0」6月19日開催決定! 申し込みはこちらから   http://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=nD6Rrv05p06Ty8AGlDX0hJMKvBLdxKxJtpdr8h2aqX5UMzRTNFVGMlVRUDdQWUI5S0g1SFJJMTlITC4u    ※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYouTubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。 https://youtube.com/channel/UCqHCBS6u1aYsH4qSjM3MItA?si=zSaDUnfCg8GqMDDA