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ADMRコラム㉑ 「2度と買わない」を考える

仕事がら、友人や知人から自動車の購入にかかわる相談や苦情を聞く機会が多い。会社の対応が悪いのか、客側の言い分に無理があるのか、双方の事情や気持ちがわかることが多いだけに、なるべく客観的にアドバイスするようにしている。   知人の娘夫婦が、子どもが産まれたのを機にコンパクトミニバンを購入した。30代前半で共働き。支払い能力はあるが、家の購入や子どもの習い事など、今後、出費が増えることが想定されるので、クルマにはお金をかけたくないのが本音だ。 しかし、担当の営業は最高級グレードのオプションフル装備の見積もりを提示してきた。この世代の特徴なのか、クルマへの関心がなく、値引き交渉する気もない。見積もりのまま買おうとしていたところ、知人が止めた。「これからお金がかかるのに、こんな豪華な装備は必要ない」ということになり、中間グレードで落ち着いた。知人いわく「言わない娘夫婦も悪いが、最上級モデルの見積もりしか出さないのはいかがなものか」。   別の知人の奥さんが軽自動車の新車を購入した。支払金額は200万円を超える。銀行で振り込んだが、1日、2日と過ぎても担当の営業から連絡がない。不安になって確認したら連絡を忘れていたそうだ。知人は別の業種のベテランセールス。「営業としてありえない」と怒っていた。   2人の知人に共通しているのは、営業の担当者に不信感をもち「あの人からは二度と買いたくない」と言っていたこと。その販売店、店舗から何度かクルマを購入しており、それまで不満を持ったことはなかった。長年の”信頼感の蓄積”あるのか「あのお店から二度と買わない」ところまでは至っていない。たまたまスタッフの一人に問題はあったとはいえ、お店、つまりチームとしての対応は評価しているということだろう。 ただ、こうしたケースが積み重なるとどうなるだろうか。「あのセールスだけは勘弁してほしい」ということならば担当を代えることもできる。しかし販売店やお店の対応そのものに不信感を持たれたら、二度と買ってくれない可能性がある。「貯金」がいつまでもあるわけではない。顧客との些細なトラブルを見逃さないようにするには、報告・連絡・相談が重要なのはもちろん、マネジメントする側が問題点を見つけ出し、いかに迅速かつ的確に対処できるかにかかっている。   ※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします