自動車業界の未来を支える - プラクティカル・ビジネス・コーチング株式会社

 プラクティカル・ビジネス・コーチング株式会社

無料オンライン相談実施中。 お問い合わせはこちら!

News

新着情報

ADMRコラム⑬ どこまでが「本業」なのか

短ければ1日2、3時間、履歴書も面接もなしで働ける”スキマバイト”が活況だという。アプリで手軽に申し込めることも人気の要因の一つと見られている。 もちろん誰でも簡単にこなせる業務に限定されるのだろうが、実際の募集を見ると意外に業種は幅広い。それだけ多くの企業が人材確保に苦労している。見方を変えれば、採用側が社員や長期の契約社員などと短時間のアルバイトをうまく組み合わせる工夫をしているということでもある。   自動車流通の現場は営業、サービスともに経験やスキルが求められる専門性が高い業種だ。ただ、近年は業務の範囲が広がっている。営業は「クルマを売る」こと以外に、金融商品やメンテナンスパックといった付帯商品の提案が不可欠となっている。そのために必要な書類や資料を用意し、商品知識も身につけなければならない。急速に進化する最新技術もキャツチアップする必要がある。もちろん、その合間に担当するお客様へのフォローは欠かせない。   整備士も、お客様への丁寧な説明や来店客の見送り、車内清掃・洗車など、整備作業以外の業務がある。入庫台数が増えている中でメカニックの負担は小さくない。現場は熱望し、会社も人員増強に取り組んでいるが採用は難航している。さらに働き方改革により残業もままならない。それでも「仕事だからなんとかしよう」というのは、もはや精神論になっているのかもしれない。 仕事の成果とは、一人ひとりの能力×本業×時間だという。能力は個人差があるからさておき、本業にどれだけ時間をかけられるかについては見直す余地があるのではないだろうか。「クルマを売る」「整備をする」こと以外の業務の比率が高すぎれば成果は上がりにくいし、スタッフの負担も大きい。   顧客ニーズに対応しCS向上のためには、広がった業務範囲のどれも重要だろう。それを本業と言ってしまえばそれまでだが、営業やサービススタッフにすべてお任せでは人も時間も足りない。「本業」を改め見直して、それ以外の業務はスキマバイトを採用するなどして対応する。極論かもしれないが、それくらい柔軟な体制をつくらないと本当に仕事が回らなくなる可能性がある。   ※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします