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ADMRコラム⑫ お客様の顔と名前

人の顔を覚えるのが苦手だ。会合などで親しそうに話しかけてくる人がいる。先方は私のことをよく知っている様子なのだが、こちらは、どこで会ったことがあるのか一向に思い出せない。会社名や氏名が入った名札を胸に着けていれば何とか対応できるものの、それがないと会話の中からヒント探すしかない。相手を不快にさせないように話を合わせながら、一方で記憶をたどっていく作業は疲れるものだ、 子どもの頃から記憶力は良かったはずだ。暗記する勉強は好きだったし、数字を覚えるのも苦手ではなかった。それなのに人の顔だけは記憶に残らない。その話を知人にしたら「本気で覚える気がないからだ」と言われたことがある。   数年前から年に2、3回行く、地元の町中華の店がある。初めて行ってから半年後くらいに再訪したのだが、その時に店主から「あの時はあそこの席に座っていたね」と言われて驚いた記憶がある。先日、2年ぶりに行った居酒屋のマスターは私の名前まで覚えていてくれた。それまではたまに顔を出す程度だったにもかかわらず、さりげなく私の名前を口にした。私なら顔すら忘れている可能性が高い。   顔と名前を覚えるのは客商売の基本と言われる。客の特徴をメモして必死になって記憶に残そうと努力している人もいる。「最高のおもてなし」を売り物にする高級店ならば、その努力も当たり前かもしれない。しかし、客がひっきりなしに来る大衆的な店でそれができるのは、どれほど努力しているのか。   自動車販売店は客単価から考えても「忘れた」「覚えていない」は済まされないはずだ。最近はナンバー認証もあり、店に入ってくる直前に名前が確認できる。予約が入れば事前にお客様のことを過去のデータなどから調べることができる。 だから自分の担当のお客様のことを「本気で覚えなくてもいい」と考えているような営業スタッフはいないとは思う。他の業務で忙しいからといって覚える努力を怠る人はいないはずだ。   もしいたとしたら、名前を知っていて当り前のお客様に「お客様は…」と話しかけてしまいかねない。お客様との関係性を深めるどころか、「私の名前も知らないのか」と距離が広がってしまう。便利なシステムを頼りすぎると基本を忘れがちになることを、しっかり記憶にとどめてほしい。   ※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします