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ADMRコラム95 「変われない人」の特徴

 プロスポーツで「ドラフト1位」と言えば、将来を嘱望された選手であることは間違いない。優秀な人を見極めることに秀でたスカウトが目星をつけ、幹部を含めて議論を尽くして候補者を絞り込んでいく。それでも、1位指名の選手が活躍するとは限らない。これまでとレベルの違うところで戦うことに対し、うまく適応できない人が少なからずいるからだ。


 それまでの環境に比べ、周囲には実力のある人が多い。そこに合わせて工夫や改善をしていくことが求められる。アマチュアではホームランバッターだった選手が「プロでは難しい」と判断し、ホームラン狙いをやめ打率を稼げるバッティングスタイルに変える。ストレートには自信があったが、それだけでは通用しないと考え変化球に磨きをかける。環境の変化に対応できる柔軟性がないと、いくら素材が良くてもそれだけでは通用しない。


 企業の採用活動や昇進・昇格でも似たようなことがある。多くの人が「この人ならば」と判断して決めている。にもかかわらず、思うように成果が出せない。”それまで”の評価が高く期待していただけに、会社側の落胆の度合いは大きい。本人にもその雰囲気が伝わるが、焦るばかりで改善の糸口がなかなか見つからない。


 これも「変化に対応できない」ことが要因と考えられる。学生から社会人になる。学生の時は優秀と言われ、サークルなどではいつもリーダー役だった。会社に入っても活躍できる自信はあったが、どうもうまくいかない。


 現場で若いころから成果をあげてきた。営業には自信があり、実績からして早めの昇進は当たり前で、それまでの上司を見ても「自分の方がうまく部下を育てられる」と考えていた。しかし、いざ管理職になってみると部下は言うことを聞いてくれず、チームは崩壊寸前となっている。


 どちらも期待に応えられず申し訳ないとは思うが、これといった打開策がみつからない。取り巻く環境が変化したのに、自分が追い付いていないことに気付かないだけなのに、それがわからない。周囲に合わせて自分のやり方を変えていく必要があるのだが、それまで成功してきた手法以外の方法が取り入れられない。


 部署やポジョションが変われば、そこに適応するための柔軟性や広い視野が求められる。過去の成功体験だけでは通用しないのだが、なまじその時の評価が高かっただけに、そこにとらわれがちになる。少なくとも「ドラフト1位」だったのだから能力はあるはずだ。こだわりが強いことは悪いとは言わないが、見方を変えれば融通が利かないということでもある。進化論のダーウィンも「変化に対応できるものだけが生き残る」と言っている。「変われない人」こそ「融通無碍(ゆうずうむげ)」という言葉を一度、調べてみるといい。


※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYouTubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。

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