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ADMRコラム91 「アフォーダンス」に注目すれば、接客が変わる

 いすに座る。カップの取っ手を持つ。手すりにつかまる―。それらは、日常の何気ない行動で、ほぼ無意識に行っていることが多い。なぜ人間は、つい「それ」をしてしまうのだろうか。


 例えば、本当に疲れていれば、その場に座り込むかもしれない。喉が乾いていれば、コップがなくても蛇口から直接飲もうとする。しかし、おしゃれな喫茶店に行けば、いすに座って、カップの取っ手を持ち、ゆったりとコーヒーを飲む。そういう場所にある環境や道具に合わせて、人の行動は自然に変わっていく。


 このように、環境やデザインなどが人の行動に影響を与える関係性を、「アフォーダンス」という。


 不思議なことに、どんなに文化が異なっていても「アフォーダンス」は通じるそうだ。言葉が通じなくても、環境やその場の状況によって、人はいすがあれば座ろうとするし、手すりはつかまるだろう。


 もし、これを自動車ディーラーの現場に置き換えるとどうなるか。お客様が購入を考えるための、この「アフォーダンス」が、現場には無数にあるのではないだろうかと考えられる。例えば店舗の雰囲気、スタッフのあいさつ、説明の仕方、言葉遣いなど、クルマの購入に踏み切る要因というのは、店舗の環境やスタッフの言動から無意識に発せられているのかもしれない。逆にお客様が購入をためらうような要因、具体的には、不愉快な言動があった、寄り添う姿勢が足りない、トイレが汚かったなどもまた、意図せず表面化する危険性もある。


 そこを分析すれば、店舗のレベルアップが図れるはずだ。売れている拠店の雰囲気、スタッフの振る舞いなどの好事例を集めることは有効そうだ。しかしAIではどんなに使っている言葉などを分析してもわからないことこがある。なぜなら思わず好感を抱く「アフォーダンス」は、最終的には人間の目、感情でないとわからないからだ。


 まずできそうなのは、現場のスタッフ同士で、日ごろからどのような接客や店舗づくりに好感を持てるか、意見や考えを出し合って確認しておくことだ。同じような高額商品を扱うお店でお客として体験したことや、日ごろ何気なく好感を持つ行動などをメモして発表したりするのも効果がありそうだ。


 それから第三者的な立場からの視点を取り入れてもよい。しがらみが何もないので、フラットな目線で評価することができる。スタッフ同士では言いにくいことも指摘、改善を促すこともできるかもしれない。


 行列をなす店や評判が高い店には必ず理由がある。日ごろのスタッフの動きや店舗の雰囲気の良さには人間を魅了する「アフォーダンス」が関係しているのかもしれない。そうした考えや分析に、もっと関心を持つべきだろう。


※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYouTubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。

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