自動車業界の未来を支える - プラクティカル・ビジネス・コーチング株式会社

 プラクティカル・ビジネス・コーチング株式会社

無料オンライン相談実施中。 お問い合わせはこちら!

News

新着情報

ADMRコラム63 「話しかけるなオーラ」を出さないために必要なこと

 歩いていると知らない人からよく声をかけられる。道を聞かれる、怪しげなアンケートなどだ。先日も混雑している駅の中で。若い外国の人から「〇〇駅に行きたいのですが、どの電車に乗ればいいのか」と、切羽詰まった表情で尋ねられた。恐らく遅刻しそうで焦っていたのだろう。こちらも急いでないわけではなかったのだが…。


 家人も”同類”で「方向音痴なのに、なんで私を選んで道を聞いてくるのだろう」とよくぼやいている。


 理由は推測できている。歩く速度が遅いのである。家人と自宅から駅まで歩いていると、追い抜いていく人がたくさんいる。そういう人たちは、よそ見もせずに歩いているが、こちらは周囲を見回しながら散歩のようにのんびりしている。表現は悪いが「チンタラ歩き」なのだ。緊張感がなく隙だらけということになり、周囲からすれば話しかけやすい存在に映るのだろう。


 日常生活ではメリットはあまりないが、隙が多い(少なくともそう見える)というのは、お客様相手の仕事では悪いことばかりではない。客の立場からすると、話しかけやすそうなスタッフとそうでない人がいる。外見の問題ではなく、その人のもつ雰囲気が「柔らかい」か、ビリビリしていて「固い」かの違いである。ちょっと忙しくなると目先の仕事もしくはお客様に集中して、周囲に対する気配りができなくなる。そんな人に対応してほしくないというのが客の本音だろう。お客様対応たけでなく社内の業務も同じで、周囲に迷惑をかけることになりかねない。


 いわゆる「(私に)話しかけるなオーラ」である。ちょっと仕事が立て込んだり、嫌なことがあると表情が強張りピリピリした雰囲気になる。本人は周囲に気を遣わせていることに気付かないかもしれないが、チームプレーがうまくいくはずがない。新入社員にもよく見られる。お客様の応対に神経をすり減らし、組織になじめるかどうか悩むのも、一つひとつの業務や受け答えをうまくこなすのに精一杯で余裕がないからだ。店長など管理職になったばかりの人もそうだ。会社の期待と数字のプレッシャーに周囲、部下を冷静に見渡すことができなくなる。


 多くは、場数を踏むことで忙しい中にも余裕を失わず冷静に対応できるようになる。どんな状況でも「柔らかい」雰囲気を失わずにいられるノウハウ、スキルを身に着けるにはどうすればいいか。次々に舞い込む仕事に優先順位をつけて効率的に片づける。目先の業務に”全集中”するのでなく、少し余力を残して周囲を見回す「隙」を確保する―。それでもうまくいかない時は「歩く速度」を緩めてもいいし、立ち止まることもできる。そして何より、周囲に話しかけ相談することだ。一人で悩みを抱えていても解決しないのであれば、別の人の知恵を借りればいい。そこに気付くだけの気持ちの余裕は常に持っていたい。


※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYouTubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。

ADMR会員募集中 詳しくはこちら