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ADMRコラム㊳ 自由と規則と常識の境目

筆者が通っていた高校は自由な校風だった。校則はあったのだろうが、ほとんど見たことはない。制服もあるにはあったが、私服でも問題はなかった。朝、珍しく教師が校門のところに立っていたことがある。いわゆる「校門検査」と呼ばれるものだが、何をチェックしているのかと聞くと自転車通学の生徒が「靴をはいているか見ている」とのこと。バンカラも売り物で、下駄ばきでの通学は認められており、校則にも表記されていた。珍しいルールだから、そこだけは印象に残っている。 自転車に下駄ばきで乗ると、ペダルに下駄の歯が引っかかることがあり危ない。近所の人か警察かはわからないが、学校に通報があったようで、学校としても注意をしなくていけなくなったようだ。とはいえ、教師はのんびりしたもので「ポーズだけでも示さないと」と言って、2、3回で終わってしまった。   緩さの根底にあったのは「自由は自分たちで守る」という考えだ。校則も勉強もうるさく言われなかったが、これだけは多くの教師が事あるごとに口にしていた。「細かいルールを決めなくても、やっていいこと、悪いことの判断はできるはずだ。自分たちでそれを崩してしまったら自由は成り立たない」― 会社には多くの決まり事がある。秩序を保つため、収益をあげるため、お客様や取引先を不快にさせないためなど様々で、その多くに理由があり、会社の狙いがある。ただ、中には曖昧さを残しているがゆえに首を傾げたくなるような状況になっているものもある。   自動車販売店のスタッフの服装もその一つだ。きめ細かく決めている会社がある一方で、各人の統一性がまったくないところも見られる。社会人としてどうかという服装をしている人もいる。(筆者を含め)人によって受け止め方が様々で一概に何がいけないと決めるのは難しい側面もあるかもしれない。とはいえ価値観が多様化しているからこそ「社会人として常識的な身だしなみ」という大まかなルールだけでは”常識”が保てなくなっているように感じる。   ある販売店の店長が部下の服装をおかしいと思い、本社に規則を問い合わせたところ「常識で判断」というだけで明確な回答が得られず困ったと言っていた。個人の判断に委ねるだけでは、自由をはき違える人もいる。過去の「常識」が通用しなくなっているもことが増えていることを企業としても考える必要がある。   ※このコラムは毎週水曜日に掲載いたします。またADMRではYou Tubeで動画配信を行っています。ADMR公式チャンネルはこちらからご覧いただけます。 https://youtube.com/channel/UCqHCBS6u1aYsH4qSjM3MItA?si=zSaDUnfCg8GqMDDA